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黒き影に抱かれて  ローラ・キンセイル

2009.02.27 *Fri
14世紀、イタリアの架空の王国を舞台にしたヒストリカル小説です。

 二見文庫 2008.11

ヒロイン:エレナ(エレイン)・ロザフィーナ・ディ・モンテヴェルデ(17) モンテヴェルデ大公家の公女
ヒーロー:アレグレート(イル・コルヴォ)  海賊の首領

イギリスの片田舎に暮らす17歳のエレインは、館に訪れていたレイモンドに淡い恋心を抱いていた。彼は館を去る前に、戻ったら結婚しようとエレインに告げる。しかし音沙汰がないまま時がたち、エレインはレイモンドが婚約したとの噂を聞く。さらにエレインさえ知らされていなかった真実、彼女がモンテヴェルデ共和国の大公家の最後の生き残りだということが明るみにでるのだった。有無を言わさぬ状態で、現在モンテヴェルデを支配しているリアータ家へ嫁がされるころになったエレインだったが、地中海をイタリアへと向かう途中で海賊に捉えられてしまう。海賊の首領イル・コルヴォは堕天使ルシフェルのように冷酷で美しい男だった。イル・コルヴォはエレインに自分の真実の姿を伝え、自らの計略のためにエレインを利用しようとするのだったが・・・。


むー。なんだか考えさせられてしまいました。750ページ弱と読み応えたっぷりですが、中盤以降なんとなく考えてた想像と全然違う展開になり、途中からはロマンス小説をよんでいるような感じではなくなりました。宗教と道徳観とか国家全体の得と個人の望むものとか、様々な問題が絡み合ったストーリーです。
読みながらも、もっと違った道はなかったのかとか、でもこれしか方法はないのかとか、自分でも感情の持って行き場がわからなくなってしまうような複雑な気分にさせられました。でもラストまで読むと、これでよかったんだなと納得できるんですが。。
なんて小難しい感想になっちゃってますが、話自体が堅苦しかったり小難しかったりしてるわけではなくて、文体は読みやすいし、ロマンス面もしっかり楽しめました。ただ読み終わったらちょっと疲れました・・・この後は反動でかるーいロマンスが読みたいな。

それにしても二人のラヴシーンはなんであんななのだろう。。。いやびっくりしましたよ、ほんと。最初のうちはよかったんだけど、しまいにはなんか、しょぼーんとした気持ちになりました。盛り上がるはずのところで、ガクーンと意気消沈しちゃう感じで。。あれってああいうのにする重要性はどこにあったのかなぁ・・・。
ヒロインのエレインは、芯が強くて、学ぶことが大好きで、自分の意思をしっかり持って考えて行動する好感の持てる女性だけに余計に、なんでそうなんだよー!って突っ込んでましたが、まあ二人がよければなんでもいいのか、うん。うーん。。。多分再読したら衝撃が減る分、もっと楽しく読めるかな(笑)



この話には、この前にエレインの名付け親のメランセがヒロインのスピンオフがあるようで、人間関係が複雑な部分がありました。アレグレートが前作でエレインの姉やメランセと強い関わり合いがあったようだし、そのことの顛末を語ったりするシーンがあるので、できればそっちを先に読みたかったです。あとがきにストイックな愛とか書かれてるから、盛り上がりの観点でこっちを先に翻訳したのかしら・・・結構深く関わる人たちなので、できれば順番に読みたかったな。。

それと読みながら、なんかこんな話最近読んだ気が・・・と思ってたんですが、ラベンダーブックスから出てる「美しき海賊のプリンス」と設定がえらいかぶってるんですよね。
 ・イタリアの架空の王国の王位継承にまつわる話
 ・ヒーローが不遇の過去により海賊になっている
 ・海賊ということで船で移動
 ・ヒロインの姓 モンテヴェルデ と モンテヴェルディ
ってなんか似たような部分がぼろっとあるんですがこれって偶然??話的には展開の幅も深みも全然違いましたが。。


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