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迷えるウォートン子爵の選択  ヴィクトリア・アレクサンダー

2009.04.13 *Mon
“独身貴族同盟”シリーズの1作目です。

 MIRA文庫 2009.01

ヒロイン:ジューディス・チェスター(30) 男爵未亡人
ヒーロー:ギデオン・ピアソール(32) ウォートン子爵

親友の一人ヘルムズリー侯爵の結婚を祝うため、クラブに集まった独身貴族4人は、誰が最後まで結婚という罠に陥らずに独身でいれるか賭けをすることにした。その中の一人ウォートン子爵は冷静沈着で理性的、愛に幻想を抱いていない男で、友人たちからは勝者の最有力候補と思われていた。そのウォートン子爵ギデオンは、自由気ままな未亡人として暮らしているジューディスに一月ほど前の夜会であったとき、突如雷に打たれたような衝撃を受けていた。夫を亡くした後の彼女に関する数々のゴシップを耳にしていたが、現在は特定の相手はいないらしい。ギデオンはジューディスと愛人関係を結ぶべく彼女に近づいていくのだった。


未亡人のヒロインに、夫亡きあと愛人が数人いたという設定はヒストリカルでは珍しいと思うんですが、斬新で私は抵抗もあまりなく楽しめました。
ヒロイン・ジューディスはただただ欲望に任せて自堕落に生きていたわけではなく、大人の女性として自分の立場を認識できている知性もある女性で、彼女の心情も理解できる部分もありました。

ただちょっとだけむずむずしたというかひっかかったのが、ヒーローの親友が、かつてヒロインの愛人で、さらには今もヒロインの親しい友人であるということ・・・。(ストーリーのかなり初期にあきらかになっています。)
これって現代においてもけっこういたたまれない状況じゃないかなぁ・・・うーむ。。
まあそこんとこはちょっと気になりつつ、二人の会話はテンポがいいし、大人の恋の駆け引きをしているウィットに富んだ会話は楽しく、互いに今だけの関係だと思っていながらどんどんのめりこんでいってしまう自分自身に戸惑う姿もよかったです。

ラスト付近は「伯爵の結婚までの十二の難業」と同じようになんだかばたばたした感がありましたが、全体的に楽しく読めました。
「伯爵の~」を読んでたときも感じたのですが、私はこの作者の描くヒーローのどこか冷めたようでヒロインには熱くなる雰囲気がけっこう好みなので、次作も楽しみです。



ヒーローの親友で、ヒロインのかつての愛人で今でも友人であるという微妙な存在のヘルムズリー侯爵ジョナソン・エフィントンは、ランダムハウス講談社から1作目が出ているエフィントン家のシリーズの11作目“Let It Be Love”のヒーローになっています。
(エフィントン家のシリーズは独身貴族同盟より前に書かれていたシリーズになります。)


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