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憂鬱の城と麗しの花  クリスティーナ・ドット

2009.05.25 *Mon
家庭教師花嫁シリーズ、3部作のトリを飾る院長ハナのお話です。

 MIRA文庫 2008.10

ヒロイン:ハナ・セタリントン(27) 秀麗家庭教師学院の元院長
ヒーロー:ドゥガルド・ピパード(36) レイバーン伯爵

1843年。親友二人と共に経営していた秀麗家庭教師学院を手放したハナ。大切な友人が二人とも結婚してしまい、ハナはわが身の孤独をかみ締めていた。しかもこの数ヶ月誰かにずっと見張られているような気がしていた。ハナはロンドンを離れるために、ランカシャーにある伯爵家の老婦人の付添い人としての仕事を引き受けることにする。田舎の駅に降り立ったハナは迎えに来た馬車の御者から、レイバーン伯爵の称号を受け継いだ人物が次々と亡くなっていることと、現在の伯爵がかつて妻を殺したらしいとの噂を聞かされた。しかし伯爵にあったハナは愕然とした・・・レイバーン伯爵は9年前ハナがすべてを捨てて逃げ出した夫その人だったのだ。


まあなんというか、壮大な夫婦喧嘩を覗き見している感じです。二人ともお互いへの思いは強いながら、傲慢で女は男の所有物的な考えを持つヒーローと気が強く自立心旺盛のヒロインなので、反目し合ってばかり。
ハナは9年間逃げていたくせに再開したらやっぱり欲望に抗えないのかよーとちょっと拍子抜けでしたね。“いやよいやよも好きのうち”という使い古されたフレーズを思い浮かべずにはいられない展開で、もうお二人で勝手にやってよね~という風に思いつつも、けっこう楽しく読めてしまいました。
ただ過去のいきさつが描かれているくだりでの、ヒーローの過去の傲慢台詞にはかなりイラっ!あーこんなダンナ絶対ゆるせん。。。でも全体的にどっちもどっちというか犬も食わない感じでした・・・。

ただ最後まで読み終わってみると、離れていた9年間がそれぞれ人間的に成長させたからこそ幸せがあるんだって納得できる展開でした。
伯爵になった人物が次々と不慮の死をとげる事件のほうも最後のほうまでなかなか気になる状態で引っ張ってくれたので、苛々しつつ読み応えはよかったです。



 ≪家庭教師花嫁シリーズ≫ 
                      
 1.異国の子爵と月の令嬢    2.霧の宮殿と真珠の約束     3.憂鬱の城と麗しの花

“家庭教師花嫁シリーズ” 学院経営者だった3人の結婚までを描いた3部作はこの作品でお終いですが、シリーズのほうは7作まで出ています。
このあとの作品は学院で修学した女性たちの恋を描いているようですが、続きは翻訳されるんでしょうかね?






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